鍼治療と肩こり

鍼治療は、体内の「経絡（けいらく）」と呼ばれるエネルギーの通り道を刺激し、血液の循環を改善することが目的です。鍼が刺さることで、その部位に微細な傷がつき、身体がその部位を修復しようと血流を集めます。これにより筋肉の緊張が緩和され、痛みやこりが軽減されると言われています。

鍼は筋肉のトリガーポイントに直接刺し、深部の緊張した筋肉をリリースします。これにより、筋肉が自然にリラックスし、肩こりが緩和されます。特に慢性的な肩こりに対しては、深部の筋肉にアプローチできる点が鍼の強みです。

鍼が特定のツボを刺激することで、体内の鎮痛物質であるエンドルフィンやセロトニンの分泌が促進されます。これらの物質は痛みを軽減し、リラックス感をもたらすため、肩こりの症状を軽減するのに役立ちます。

肩こりは、ストレスや疲労などによって自律神経が乱れることで悪化することがあります。鍼治療は副交感神経を活性化し、リラックスした状態を促進するため、心身のストレス緩和にも効果的です。これにより、肩こりの根本的な原因であるストレスも軽減されます。

鍼治療は、比較的即効性があるとされていますが、個人差があります。治療後すぐに肩の軽さを感じる人もいれば、数回の治療を重ねることで徐々に効果を実感する場合もあります。肩こりが慢性的な場合、定期的な治療を行うことで持続的な効果を期待できます。

鍼治療は、薬を使わない自然な治療法であり、副作用が少ない点が特徴です。ただし、感染症予防のために、使い捨ての滅菌鍼が使用されることが重要です。また、施術後に軽い筋肉痛やだるさを感じることがありますが、これは一時的なものです。

静岡県磐田市　鍼治療